激撮!少年少女の長い旅。
□ジムリーダーとの力量差
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Side/B
さすがにポッチで海を越すのは躊躇われたので、捕まえたネオラントを手持ちに加えた。
ちなみに名前は“ネオラント”だから“ネオラ”。
彼女のお陰で難なく海を越えた私は例のごとく日が暮れるまでポケモンを捕獲しよう、と粘り。
カラナクシ、トリトドン、バリヤード、ニャルマー、フローゼルをゲットした。
コトブキから少し離れただけなのにレベルがいきなり上がった感じ。
驚いたけれど、案外何とかなった。
ミオシティに着いた時には、前回の宣言通り育ててたムックがLv.15になり。
私は生まれて初めて“進化”というものに立ち合った。
目映い光に包まれ、形状が変化したかと思うと彼は高らかに声をあげた。
「うわあっ……」
『ムクバード、むくどりポケモン。
むしポケモンを狙って森や草原を飛び回る。大きな群れで行動する。
森や草原に生息。グループが出くわすと縄張りをかけた争いが始まる』
ムックは基礎能力も上がり、何だか頼もしくなってくれた。
特性も“するどいつめ”から“いかく”に変わり凛々しくなった。
ミオシティは中央に運河があり、そこにはたくさんのポケモンが生息していた。
……が。
「うー、またキャモメ〜……」
図鑑攻略で誰もが直面するであろう、ダブりである。
もう諦めて(?)ジム戦をするしかないのか、と思った時である。
水面に浮かぶ赤色のコアを見つけたのは。
「何、これ?」
小さな円形のコアをネオラの背に乗り手にすると、それは点滅した。
まだ昼間だというのに。
慌てて図鑑を取り出してかざすと。
『ヒトデマン、ほしがたポケモン。
赤いコアが有る限り体が千切れてもすぐに再生する。真夜中コアが点滅する』
ってことは、これはヒトデマンの再生中?
「うわあああっ!」
チャンスだと思いコツン、とボールをぶつけると中に入った。
そんなこんなで現在の私の図鑑は『見つけた数27匹、捕まえた数27匹』である。
つまりは27×1万円で27万円。
そのうちモンスターボールの使用個数が26個。1個200円だから5200円。
「私の利益は264800円、かな」
ポッチをボールに入れたまま受け取れてよかった、と回想して。
「よーし、これからも図鑑攻略、頑張るぞ〜!」
本来はジム制覇が目的のはずの旅で、そんな目標を叫んだ。
……当然だが、地元住民に『うるさい』と怒鳴られた。