pkmn

□ハッとして行動して
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「あッ!」

地上に出て、空を見上げてようやく気づいた。

今は青空が覗いている。

だけど。

黒い雲が流れていく様子が、彼方に見える。


「傘、電車に忘れた……!」

長いコンクリートの階段を、コケないようにかけ下りた。



***



「♪〜」

「……楽しそうだな、レッド」

「そうかー?」

オレンジ色の、明るい女物であろう傘を片手にニコニコ笑う。

グリーンに冷静に言われても、そんなことは五月蝿いと言わんばかりの適当なあしらい。

レッドは彼女がここに戻ってくることに全ての神経、感情が持って行かれていた。


「仕事に支障を出すなよ……」

「分かってるって♪」

レッドの明るい返事にグリーンはため息をついた。


「あのーぅ……」

そんなタイミングで、女性の声が聞こえてきた。


「はいッ、なんでしょうかッ!?」

飛んでいったレッドに、グリーンは頭痛がした。



***


「あ、その傘!」

僕のですすみません、と言おうとして顔をあげると、
その駅員さんは「いつも僕を起こしてくれる駅員さん」だった。

うわっ、恥ずかし……!

慌てて目を反らしまい、ゴニョゴニョとしか礼を言えなかった。


「えと、ありがとう、ございました」

「いえッ、お気をつけて!」

キビキビと言う駅員さん。

頭を下げてそのまま帰ろうとすると、背後から声が追いかけてきた。


「っ、あの!」

「はい!?」

はあはあ、と肩で息をして、そう離れたわけでもないけど走ってやって来てくれる駅員さん。


「俺、レッドって言うんですけど……」

はい、と返す自分の声がひどく頼りなく耳に届いた。


「よかったら、その……」

メルアドとか教えてもらえませんか?


はい、と答えるのに時間がかかって、声が裏返ってしまったのは、必然か、偶然か。



 ハッとして行動して

  (今しかチャンスは無いかもしれない!)














レイエなのか……?

駅員、と書くときにチラッと頭の片隅にノボリとかクダリとか思い浮かんだけど
波音は会ったことないので口調が分からない。

まずどっちがどっちか分からない。

そんなこんなで、ぐっだぐだ。(いつものこと)

乗り物に乗ると寝ちゃう、って戯言の崩子ちゃんの癖とかぶった気がする。

気にしないけどね!
(波音は全然そんなことないです)

どうせならもっとレッドのヘタレぶりをしっかり書けば良かった。
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