pkmn
□ラムネ
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「ジム、閉まってるな……」
「そうっスね……」
「ですね……」
予想外だった。まさか休みなんて!
私、何のためにここに来たのかしら……。
「先輩、もしかしたら去年やったから、今年もやるの読まれたんスかね」
「そうかもな……でもどうする?どうせなら、ポケギアで……呼び出してみるか?」
「っあー、折角大量のラムネ買ってきたのに!グリーン先輩にラムネ掛けたかったあ!」
聞き捨てならなかった。
去年もしたんだ、グリーン先輩に大量のラムネを掛けるなんてこと…………。
嫌がらせ以外の何でもないよね、それ。
「あれ?繋がらない……どうする?ゴールド」
「あー……もういいです、その代わり、ラムネもらっていいっスか?」
「いーけど……ごめんな、俺がちゃんと確認しなかったばっかりに……」
申し訳なさそうなレッド先輩。
あなたたちはグリーン先輩にもっと申し訳なさそうな態度をとるべきだと思うわ。
「じゃ、クリス、観光しようぜ!」
「ええ!?」
イタズラは不意に、観光に路線変更された。
***
「イッシュ地方からの出張なんだってよ!」
「うわあ……!」
大きな鉄骨の、円形。
観覧車にジェットコースター、それに色んなポケモンのバルーン!
遊園地が唐突に、タマムシシティの近くにできていた。
すごい賑わいようだ!
「へへっ、元よりお前をここに連れてくるのがメインイベントだったんだぜ?」
キザなことを言い出すけど、サイコーにカッコよく見える。
「……調子いいんだから、もう」
「さ、行こうぜ!」
「うん!」
いつものように手をつないだけれど、
よくよく考えたらデートみたいなシチュエーション、すごく恥ずかしいことだったかもしれないわ……!