激撮!少年少女の長い旅。

□自称『神様』の降臨
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「着いたぁっ!」

ハツラツとした笑顔でコトブキシティに足を踏み入れるオーカー。


『ポチャぁ……』

『ムクぅ……』

斜め掛けのスポーティなかばんのポケットから、
2つのボールが顔をのぞかせる。

疲れてるのかな?

すぐポケモンセンターに行くからね!


「それにしても、思ったよりポケモンっていないんだなあ……」

不満そうにつぶやくオーカー。

それでも彼女は、この時点ですでに誰よりも多くポケモンを捕まえている。


「ムックル、ビッパ、コダック、ゴルダック、コイキング、トサキント、ギャラドス、
 アズマオウ……あとはどんなポケモン、捕まえたっけ?」

すでに覚えきれていないのが恐ろしいところである。


「マサゴでは思ったより捕まえられなかったなあ……ポッチが進化して、
 がたいが良くなったら“なみのり”でもして、
ちゃんと捕まえなおしたいな」

それでもメノクラゲ、キャモメ、ドククラゲ、ぺリッパー、ケイコウオ、ネオラント、
パールル、チョンチー、ランターン……は、ゲットしている。

恐るべしお金への執着心、と言われても仕方ない。


「博士も結構人が悪い……“全国図鑑”完成なんて、いくらなんでも無理です……」

ナナカマド博士は“シンオウ図鑑”の完成を依頼したと容易に予測できるが、
何を勘違いしているのか楽しげなオーカー。


「でもやっぱり、コトブキシティへの道のりでもポケモンをゲットできた!
 ボールを買いだめしておいて、本当によかった〜!」

当然のようにコリンク、コロボーシも捕まえている。

現在は見つけた数、捕まえた数が共に20匹である。

類をみない恐ろしい数字である。

まだ訪れるのは2つ目の町だというのに。


「町の中にはポケモンは出ないんだよね……さっさと行こう!」

『ポチャ〜……』

抗議の声をあげるポッチに、ポケモンセンターに寄らなきゃ、と思い出すオーカー。


「ポッチもムックも、大分レベルが上がったよね!」

それはすでに捕まえたポケモンが目の前に現れたら倒していたからで、
当然なのだけれど。

博士からいただいた黄緑色のポケモン図鑑を開く。

実は何回かすでに落としたりしてしまったが、大丈夫だろう。

まだ動いてるし!

海の中に落としそうになったときは心臓が止まるかと思ったな……。

今日から丁寧に使おう、と決意するオーカーだった。
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