文章

□夏日
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 !)文句は受け付けません。
  ジュンがウザくて若干コウキが気持ち悪いですがご了承下さい






「暑い……!!シンオウって北国なんだよな、確か涼しい気候のはずなんだよな、コウキ!」

「ジュンがそんな、およそ一般常識といえるような知識を持っていることにびっくりした」

「俺を何だと思ってるんだよ!?」


雲ひとつない澄みきった青空の下で、太陽の灼熱のような日差しが突き刺さる中。

何の因果か幼馴染みと二人ぼっちの道中だ、当然のように愚痴がダラダラとこぼれ出る。


「というか、暑いのは俺の方だから。失せろ」

「つれないなあ、コウキがムスッとした顔で歩いてたから着いてきたんだぜ?
 ほらほら、コウキもスマイリーング!」

「3分でいいから黙れ」


暑さと、なかなか目的地に到達しない
2つのイライラが募るため、コウキの口調も荒くなる。


「ひでえ!だったらコウキも、次に喋ったら罰金な!」

「お前が先に払えよ」


3分どころか10秒ももたなかったぞコイツ。

しかも勝手に付いてくるなんて、いつものことながら自分勝手だ。

こいつに会ったのが運の尽きだったのだろうな、そうに違いない。

我ながら悟りが開けそうだ、と思っているとジュンは何がそんなに楽しいのやら
高いテンションを一切下げず口を開く。


「大体どこに向かってるんだよー、全部バッジも集め終えて打倒シロナさんを目標に頑張ってんだろ?
 ファイトエリアとかに行ってレベル上げした方がいーんじゃねえの?」

「リッシ湖だけど。それに、別に俺の場合はもうレベルの問題じゃないからな」

「じゃあ何でリッシ湖なんかに行くんだよ」

「手持ちに水タイプがいないんだ、オーバさんに勝てる気がしない」


残念そうな顔をされた。ひでえ。


「へー、コウキ水タイプ持ってなかったのか!
 ヒカリは手持ちに2匹いれてるよな、エンペルトとギャラドス」

「手持ち把握してるとか仲良しアピールかよ、俺より弱いくせに」

「それは言うなよ!ひどいぞ、コウキ!」


俺が知らなかったことをジュンが知っているのは、なかなかどうしてイライラする。


「ジュンこそ、はやくデンジさんに勝ってこいよ」

「今日も行ってきたけどな、停電だった」

「…………」


あの人はなんていうか、自由人だな。

ジムリーダーの自覚があるのだろうか。

チャレンジャーが来ないのが悪い、みたいなことを前に言っていたけれど、
停電の期間が長すぎて挫折を余儀なくされるトレーナーがいることを知らないだけだろう。

自業自得以外に何の言葉も見つからない。

ジュンを罵倒しながら、湖に近づいていく。
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