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□張り合いバースデイ
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そろそろ行こう。
レッドがうなだれる中、頃合いを見計らったかのようにグリーンが告げる。
何よ、何するつもりなのよ。
私はあなたたちの予想を裏切るようなことを、たくさんしてきたつもり。
聞きたくないけど知りたくて、ああもう、じれったいなあ!
「そうだブルー、山は好きか?」
「へ?」
唐突な振りにどう答えるべきなのか。
「山登り、とりあえずしようぜ?」
楽しそうなレッドの笑顔に、期待してしまう。
私を楽しませて、びっくりさせてみなさいよ?
***
ガチだった。
何故か知らないけど、シロガネ山に到着した私達3人は、山頂目指して登山開始。
「ねえ……これ、何の意味があって、登ってるのよ……?」
前述の通り、家でずっとゴロゴロしていたわけではないのだ。
クタクタだし!
日頃の運動不足が恨めしい。
「え?涼しいだろ、シロガネ山の山頂って、人いないし」
「まともな答えを期待した私がバカだったわ」
「嘘!嘘だからっ!ブルーの誕生日会を山頂でやる意味、あるから!多分!」
必死のフォローは嬉しいけど、確証はないみたいだった。
なんてことだ。
「もっと、交通の便がいい所で、来年はしてよね……ッ!あとどれくらい?」
「あと少しだ、すまないが頑張ってくれ」
何となく謝るように言うもんだから、グリーンがそう言うのなら、と譲歩してしまう。
ケーキはあるかしら、レッドとグリーン、どちらが作ってくれたろうか。
ぜえはあ、根性と期待だけで登りきった。
「お誕生日、おめでとう!ブルー!」
「なに、コレ…………………?」
言葉を失う光景。
雪が敷き詰められた、息さえ凍るような純白の絨毯の上に置かれた、氷の柱。
いわゆる氷柱花であろうソレは、彩色豊かな花々が入っていてキレイ。
涼しいし、素敵だ。
「どうしたの?これ」
先を進めば、そこには開けたスペースが広がっていて、小窓からの夕景がベストマッチだ。
映画のワンシーンにも登場しないような、この世の物には思えないその場に、立ち尽くす私。
「あっ、」
左手が氷柱花にかする。
「バラだ!ピンク色の、バラ……」
花言葉は、「我が心、君のみが知る」だ。
私の誕生花であるから、覚えてる。
よく見れば、氷の中にの花は、すべて私の誕生花じゃないか!
小さくてコロン、としている白い花が夏白菊。
花言葉は「集う喜び」で、ちょっと地味なあの花は、きっとアスチルベ。
花言葉は、「恋の訪れ」と「自由」。
華々しい氷の会場が私の怒りを溶かしていくようだ。
「ありがとう……こんなの、生まれて初めて」
「だろっ?俺たち、頑張って花も探したんだぜ?
グリーンがわざわざ氷柱花にしたい、って言うから作り方も調べてさ……」
「そうなんだ。ねえ、気になったんだけど、どうしてわざわざ氷柱花にしたの?」
「…………さあ!ケーキ食おうぜ!」
レッドは知らないみたいだ。
まあ、知らなくたっていいんだけどね。
「ありがとね、2人とも!」
前方を行くレッドとグリーンに浴びせるは、感謝の気持ち。
さすがね、私も驚いたわ!
でも、あえて付け足してもいいかしら?
「私はあんたたちの誕生日、もっとびっくりするようなことをしてみせるわ!」
張り合いバースデイ
(張り合う意味なんてないけど、あなたに喜んでほしいから!)
時間かかったのに……な、なんなんだいこれは……!
何をしたいのか分からないのはいつものこと☆(←)
ですが、輪をかけてひどい……!
姉さん大好きなんですが。どうしてこうなった。
管理人の好みにより勝手にグリブル多め(っていうかブルーのCPはグリーンでしか書いたことない気が)なのに
レッドとばかり話してましたね。
レッドさんが好きです。
素敵ですし。
シルバーの方が好Kいえ、なんでもないです(←)
すんませんしたあああっ!
(※6月1日は氷の日でもある、らしいので誕生花の話を盛り込みたくて強引に氷柱花にしました)