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□追いかけ追われ
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しかしまあ、さて、どうしたものか。

追われているゴールド先輩は放っておいて、サファイアを止めればいい、はずだ。

問題はサファイアをどう止めるか、だけども。

よし、まあ深く考えず目の前に飛び出してやろうとするか。


「サファイア!」

「! る、び……!?」

驚いたようなサファイア。

ぱ、と立ち止まり、目を白黒させながらその、だのあの、だの弁解し出す。



ああそうか、サファイアは僕のために怒ってくれてたわけだから、いつもの男子とのケンカとはわけが違う。

勘違いを生みたくないのだろう。


「ルビー、これは、その、おいかけっこ!そう、おいかけっこったい!」

必死にいいつくろう。

僕には、僕のために怒ってたと教えたくないようだ。

恥ずかしいのだろうな、現に僕だって恥ずかしい。


「何はともあれ…………サファイア?」

「っ!!」

びくっ、と体を盛大に震わせて後ずさりしだすサファイアの肩をグッとつかんだ。

よし、これで逃げられないはず。


「なっ、なんばしよっと!?」

「暴れないでよ。ほら、」

片手だけで開く、暗い藍の傘。

彼女にピッタリだろうそれを、差し出して言を添えた。


「あんまり濡れると、風邪引くよ?」

「あ、あたしはそんなに病弱じゃなかっ!!」

「はいはい。全く、そんな格好して……先生に見つかったらどうする気?」

「ゔ……すまん、ち」

うつむく彼女に傘をさしても、さっきまで雨に濡れていたのだから髪から服から、雫が滴り落ちる。

雨が強さを増す。

少し距離が開いているから、前のめりのような格好で傘を差し出せば、僕もびしょ濡れ。

自分のことも棚に上げて、君の説教もできないね。


「またゴールドとサファイアかっ!?今度は何をやらかした!?」

「げ、シバ先生!」

じゃあお先にな、サファイア!

声だけ残して、颯爽と去っていくゴールド先輩。

後から慌てたようにシバ先生に謝りながら走る、クリスタル先輩が何とも言えない。

ゴールド先輩への株が大暴落したことだけは確かだった。


「あ、あたしも逃げると!」

「えっ、ちょっとサファイア!?」

走り出す彼女を、傘を傾けながら追う。

せわしない彼女に、まあそれはそれで彼女らしいんだけど、
もうちょっとだけ大人しくしてくれたらな、と願わないではいられない僕だった。







 追いかけ追われ

 (君に追いつけ、君を追い越せ!)




















何だコレ。

我ながら神経を疑うような意味不明な文ですみません。
しかも似たようなものを書いたことがある気が……き、気のせいだよね?

クリスが超出てますがルサです。
言い張ります。

ルサはとても難しいです。

キャラ迷子な感じで毎度毎度すみません。


8000Hitありがとうございました!
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