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□新人2人、捜索中
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ごちゃごちゃ考えるのは性に合わない。

ああもう、どうしてこう大変な目に、みんな遭っているんだろうか。


「で、何」

「いや、その、…………ヒビヤくん、今、不機嫌だよね」

「は?」


戦闘体勢をとっさにとるヒビヤくん。

ちょっと待って、私、そんなにへんなこと言った?

休日のバス車内には少なからず人目もある。

私がアイドルだってバレてないのはひとえに私が目の力をコントロールできるようになったからで。

まあ、目立ってしまっていたのも目の力のせいだけど。

ヒビヤくんが『目立つ』行動に出ると不味いのは変わらない。

いくらコントロールできるようになってきたとはいえ、まだ不完全で。

なおかつ、目立たないことが見つからないことではないからだ。


「見るからに不機嫌そうだよ……まだ、ヒヨリちゃんが見つからないから?」

「…………うん」


生意気言ってるヒビヤくんだけど、暗く沈んだ声を聞くたび、私も何か手伝えないだろうかと思う。

力に、なりたい。

案外、彼の生意気な口調は悲しみの反動なのかもしれない。

人を疑ってかかってるような。

そういう部分も、見ていると悲しくなる。


「でも、モモの言った通り、目のコントロールの仕方は割と分かってきた」

「本当っ!?だったら、ヒヨリちゃんもきっと、今日こそ見つかるよ!」

「うん。…………」


あれ、どうしたのだろう。今まで普通に話をしていたのに、窓の外を見てヒビヤくんは口ごもる。


「酔った?」

「違う。その…………ありがと、モモ」


照れているのか、小さく呟くヒビヤくんが、なんだかとってもほほえましくて可愛らしい。



「どういたしまして。さ、行こう!」

「うん!」


一緒になって途中下車。

とった彼の手は温かくて、ちょっとだけ恥ずかしかった。




 新人2人、捜索

 (私の方が少しだけだけど先輩だし年上だから、リードしてあげる!)


















初めて書いた……書いてしまった……!
人生初のカゲプロ二次創作です。

ヒビモモです。
ヒビ+モモかと思われそうなほどに微妙ですが。

ヒビヤもモモも好きです。
雰囲気を壊したくなくて、頑張って書こうとしたらこんなことに。
お粗末様でした。
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