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□RPGパロ
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(ゲームHGSS・ヒビキ、コトネ、ソウルでRPGパロ)



旅に出ることになったのは、幼馴染みの少女の一言があったからだ。


「私、広い世界でどれだけ自分がやれるのか、試してみたいんだ」

なかなかカッコいいことをいう幼馴染みは、そう言うと旅立つ日までに二刀拳銃をある程度修得した。

職業選択までもがカッコよかった。

対して僕は、というとカッコ悪い。

幼馴染みに憧れて、テレビに映る同年代の赤色の目をした召喚士に憧れて、手を出したのは二刀流の剣技。

双剣士――――実在するかも分からない職業名を名乗っている。

だから僕は、旅に出ようとした日に、博士の家の窓を覗く少女を見たとき、
ついに神様が僕に見方をしてくれたのかと思った。

漆黒のドレスに身を包み、魔導師なのだろうか、高そうな、細かい装飾がたくさん取り付けられた杖を手にしている。

赤、というよりも深い宝石類のような短髪は無造作に結ばれていた。

ぶっちゃけ可愛かった。

コトネちゃんは可愛いけれどカッコよくて、この子もきっと可愛いけれどカッコいいのだろう。

僕の、田舎暮らしのせいなのか偏った思考回路はそう導きだした。

この子と旅をできないだろうか。

できるんだろうな、じゃなきゃこのタイミングで現れる意味が分からない、神様ありがとう。

僕は声をかけた。


「そんな所でどうしたの?」

「!?」

パッと振り向く姿は、テレビで見たどの女優よりも綺麗だった。


「お、おま、お前っ……!!」

わなわなと肩を震わせ、恥ずかしいのか顔を真っ赤にする少女。

少女という割には少し低い声色が、また素敵だと思った。


「っ、ここの博士と、知り合いなのか!?だったら、俺を紹介してくれ!」

「え、あ、うん!」

手をがしりとつかまれたら、一人称が俺なんだ、とか気に止めもせずに僕の心臓は高鳴ったのだった。



 ***



「えええ!?君、女の子じゃなかったの!?」

「…………俺が女に見えたのか?」

バカだろ、と鼻で笑う少女もとい少年。

ウツギ博士に必死に説明した結果、彼は紺色に赤色のアクセントが所々はいったジャージを着ていた。


「うぐ……でも、さっきの話、本当なの?」

彼は博士に言った、
『今まで監禁されていて、隙を見て逃げ出してきたがこの格好では目立って
見つかってしまうから服を貸してくれないか』と。

監禁。

僕にとっては大事件なのだが、彼は何てことないかのように言う。


「ああ。四人組のたちの悪い奴等で女装趣味があって全員変人だった」

「よく逃げられたね……」

まあ確かに、肌も白いし髪も男にしては長いから。

変なの、今は全然女の子に見えないのに。


「俺は探さなきゃいけないんだ。
 存在するかもしれない兄と、行方知れずになった父を」

「お兄さんと、お父さん?」

着替えてからも手にしていた、赤薔薇の装飾が施された杖をギュッと握る。

僕は妙案を思い付いた。


「ねえ、」

「何だ」

ぶすっとしたまま答える彼に、僕は笑顔を向けた。


「一人じゃ、逃げるのも探すのも大変でしょう?
 僕も手伝うよ!僕はヒビキ。
 名前、何ていうの?」

「……………」

いぶかしげに腰にさす一対の双剣と、僕の顔とを見て、彼は口を開く。

心底信じられないと言うかのように。


「会ったばかりだぞ?
 しかも、俺に関われば―――」

「そんなん言ってちゃ始まんないって!
 ほら、名前、教えてくれなきゃ職業登録証、奪っちゃうよ?」

「〜〜っ!」

綺麗な顔をゆがめる彼。

続いて、はあ、と吐かれたのはため息で。

あ、やっぱ唐突すぎたかな?


「…………ソウルだ」

照れ臭そうに続いた言葉に、思わずにやけてしまいそうになるのは、仕方ないと思うんだ!


「よろしくね、ソウル!」

















職業登録証→トレーナーカードみたいなもの。

何だろうこれ。

だいぶん前からメモにあってビックリしたものでした。

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