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□そこへ行くことができたら
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レッドとカスミ



今日はレッドの誕生日だったわ。

気づいた時には夕方の6時もゆうに30分は過ぎたころで、ああ彼女として失格だわ、なんてやけに冷静に思った。

思って、途方に暮れた。

だってそうじゃない?他に私にどうしろと?

今から行ったって、図鑑所有者と楽しくパーティーでもしているかもしれないじゃない。

嫌なことほど考えてしまうもので、ネガティブな私はズブズブと負の連鎖の中に身を落としていってしまう。


「はあ……どうしよう」


こういったことを頼りすぎで自分でもあきれてしまうけれど、唯一頼れる友人をポケギアで呼び出す。


『もしもし?どうしましたの?』

「うぐ、エ、リカぁ……」


情けない、泣けてきちゃうなんて小さい子でもないのにね。

どうしたんですか、とか私に話してみてはくれませんか、とか優しくしてくれるエリカに私はありのまま話した。


『……プレゼントは用意してあるんですか?』

「それはまあ、一応」

『だったら答えは決まっているじゃないですか、今すぐレッドに会いに行くべきです』

「で、でもそんな!もうこんな時間だし、フラれるかもしれないじゃない!」


言いながら、うわあ何てネガティブなんだろうと我ながら引いた。

重いなあ、そりゃあ嫌われても仕方ないかな。


『そんなことはありませんわ!レッドは今、一人で家にいるはずです。
 すぐに行ってあげてください』

「一人で……?」

どうして、と気づけばつぶやいていた。

明るく人のいいアイツが、誕生日に一人でいるなんて想像がつかなかったから。

だけどエリカがそう言うのだ、きっと……きっとそうに決まってる。


「……行かなきゃ、私」


ごめんとありがとう、2つを言って潔く切って、スニーカーを履く。

待ってなさいよ、すぐに行ってみせるから。

こんな時間になっちゃったけど、この、レッドへのありったけの想い全部をぶつけてやるんだから!

プレゼントにだって文句は言わせやしないわ。

あんなに暗い考えが渦巻いていたのが嘘みたい、アイツへの『好き』にあふれてる。

ハナダからマサラまで、あと少し。

高揚する気分と同じく、足取りは軽く弾んでいた。


 そこへ行くことができたら

 (ぎゅっと抱きついて、おめでとうと大好きをぶつけるの!)























思ってたよりもお花畑な話になって赤面どころじゃない騒ぎ。
うわあ恥ずかしい!

カスミはうだうだうじうじ悩みそう。

相思相愛だとしてもレ→→←(←←←)カスみたいな感じですよね!
あれ、誰に同意を求めているのだろうか私は!

カスミさんも好きです、レカス楽しい!
夏も終わりそうなころになっているのに空気読まずにすみませんでした!

 title by:確かに恋だった






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