企画

□く(イエレ)
2ページ/2ページ



「レッドさん強すぎです……」

「そうか?俺よりグリーンの方が強いけど」

せっせ、とカードを切るレッドさん。

ババ抜きに始まり7並べ、スピード、大富豪、神経衰弱……と
トランプゲームを続けた結果。

レッドさんには勝利の女神が付いていることを改めて実感した。

どうしてきちんと切ったのに大富豪で2が4枚揃った上で
ジョーカーすら持ってるんですか。

神経衰弱はひっくり返したカードが勘なのに当たり続けるし。

勝負運が在りすぎる、この人……。


「お、もうこんな時間か」

いつもより早く時間は過ぎて、もう気付けば23時も半分以上過ぎていて。


「遅くなっちゃったな……大丈夫か?送ってくよ」

「全然大丈夫です!今日、すごく、楽しかったですし!」

レッドさんの言葉に、名残惜しいけれどこたつを出る。


「今度は、僕の家にも……招待しますね」

「!」

室内は暖かいのに、赤くなるレッドさん。

かっこいいだけじゃなくレッドさんは可愛いなあ、なんて思った。


「行くか」

送られて歩く帰り道。

同じ道を数時間前にも歩いたけれど、帰りの方があっという間に感じられた。

ああ、もう帰らなくちゃいけないだなんて。


「来てくれてありがとな。楽しかった」

「僕も、楽しかったです」

待ち合わせた場所で、別れの挨拶。


「じゃあまた、メールします」

おやすみなさい、と頭を下げて、繋いでいた手をほどく。

あっさりとほどけた手が、まだほんのりとレッドさんの手の温もりを覚えていて。

(帰りたくないなあ)

いつにも増して足取り重く、ホームに向かう。


「イエロー!」

「!」

改札口、入るか入らないか辺りで再び声を掛けられる。


「……レッドさん」

「ちょっと、待っ、て」

走ったのかまた息をきらせて。

ああもう、これじゃあ本当に帰りたくなくなってしまう。


「これ、もっと早くに渡すべきだった、けど」

くいっ、と小振りの紙袋を手渡される。


「メリークリスマス、イエロー」

「はっ、はい!」

ごーん、と時計が12時を告げた。








サンタさんではないけれど

(サンタさんより好きな人から、素敵なプレゼント)

















レッドさんが最早誰。
でもイエレだと言い張る……!←

こんな感じでいいのだろうか……?

年単位で恋が進行するイエレ(勝手なイメージ)。

グリーンがトランプにおいて強いのは策士っぽいから(やっぱ勝手なイメージ)。

クリスマスぴったりにレッドさんは「メリークリスマス」って言ったんだぜ!
(何がしたかった、過去の自分……)

感想とかいただけると嬉しいです……!
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ