企画

□!(ジョウト組)
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「普通に上手いんだな、シルバーって」

「そうね、オンチのゴールドとは違うわね」

「ちょいソレ、どういうことだよクリス……」

ケンカしだしそうな2人の仲裁に入って、なんとか食い止めた。


「次、クリス歌えよ」

「え、何で私!?」

俺も聞いてみたいな、と言うとシルバーまで、と涙目で訴えられた。

いや、俺だってその状況下に陥ったから。


「クリス何歌うー?」

「えっと、じゃあ」

歌い出したのはスローなラブソング。

“愛してる”“大好き”なんて歌詞が結構たくさん入っていて、
その度にゴールドがびくん、と肩を震わせた。

……リア充め。


「クリスは上手だな」

「ありがとう、シルバー」

どうせ俺様はオンチだよ、と落ち込むゴールドを適当になだめる。

ぐーっ、と唐突にゴールドのお腹がなった。


「わりぃ、腹減った」

「ピザでも頼む?」

メニューをがさがさ探り出して見だす2人。


「俺これ食べてー」

「そうね、シルバーもどう?」

「じゃあ俺もそれで」

分かったわ、と軽く笑いながら部屋の壁にある備え付けの電話を手にとるクリス。

何か手慣れてるなあ。


「シルさん、シルさん」

「俺はシルさんなんて名前じゃないが話は聞いてやろう、何だゴールド」

「前置き長いな」

シルさん、なんて言い出したゴールドが悪いと思う。

というかアレは前置きなのだろうか?よく分からないけれど。


「デュェットしねえ?」

「だから俺は曲を知らないと言っているだろう」

「えー、知ってるのでいーからよ、やろうぜー」

駄々っ子のごとく口を尖らせ、頬を膨らませるゴールド。

注文を終えたクリスも苦笑いだ。


「俺が知っている曲なんて少ないぞ」

「おう、何でも来い!」

よく分からないがハイテンションなゴールドと、
たい焼きが頑張る歌をデュェットした。

クリスが笑いを堪えていたが、何がそんなに可笑しかったのだろうか?

何も教えてくれなかったから、今度姉さんに聞こうと思った。


***


「あ、もうそろそろ時間だ」

3時ほどたっただろうか、歌い疲れて喉がガラガラになったころに、
時計を確認しながらクリスが呟いた。


「速いなー、歌い足りねーぜ」

ゴールドは何故かそんなことを言った。

そういえば姉さんも毎回、時間目一杯歌うのにそう言うっけ。


「な、シルバー」

部屋を出る前に一度、振り替えって。

2人が見据えてきた。


「今日は、楽しんでくれたかしら」

「……ああ」

素直に認めるのは何だか気恥ずかしかったけれど、ちゃんと言えた。


「また来たいと、思った」

「「!?」」

凝視された。

ゴールドは口をぽかん、と開けたまま。

クリスは両手で口元を隠して。


「……そうね!」

「また一緒に歌おーぜ!」

部屋を出る頃には日が落ちていたが、何故だかポカポカして温かかった。



シング・ソング・バースデイ!

(楽しい一時をシルバーに!)












プレゼンツバイ、ゴールド&クリス。
みたいな。

ギャグしかないかな……。
書いている方は楽しかったです。
もっと続けたかったけれど、シルバーが不憫すぎたのでやめました。

カラオケ大好きです。
一応シルバーが歌ったのは一曲目が『ヘ●ーローテーション』ですね。
ポップコーンが弾けたりする所から歌えなかったんです。

二曲目は『青●春』ですね。隠したら意味不明になりましたね。
ドラマ「高●入試」の主題歌(なのかな?)です。
私が好きなだけですね。
ブルー姉さんはもっと違う曲を十八番としていそうですよね。
歌詞に“大好き”とか“会いたい”とか“愛してる”とか入っているような。
シルバーは恥ずかしくて選べなかったんです、多分。
デュェット曲は……分かりますよね。
毎日鉄板で焼かれてヤになっちゃったたい焼きの歌、です。
デュェットするような曲じゃないけどスルー。

ゴールドが歌が上手だったら(私が)ちょっとむかつくのでオンチ設定←

ここまで読んで下さってありがとうございました!
感想とかいただけたらとてつもなく嬉しいです。
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