企画

□エイプリルフールのいたずら
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※イケメンなレッドなんていない
※キャラ崩壊

※イエローが女の子だとレッドが気づく前












唐突だが、ジョウトで何かあったらしい。

はあ、とため息をつきながら疲弊しきった様子でへたりこむブルーに、
どう声をかけていいのか悩む。

それにしても、ブルーとも結構な付き合いになったもんだ……当初は色々あったけどな……。

急にやって来たきり暗い目をしているブルーに温かいお茶を出して、顔を覗く。

よし、心の準備はできた。


「どうしたんだ?ブルー」

「……あのね、レッド…」

気まずそうに、うっすらと目を潤ませ口を開くブルー。

ジョウトが、と言ってまた口をつぐんだ。

そんなにジョウトが危ないのか?

それにしても、そんなにもどうしてブルーはジョウトの話を暗い顔でするのだろうか。

さらわれた先が、ジョウトだったからなの、だろうか?


「っ……くくくくく、」

不意にそんな押し殺した声がして、ハッとして目の前の彼女を見ると、彼女の肩は震えていた。


笑いをこらえるために。


何の冗談だったんだよ……!本気で心配したのに。


「あはははは!引っ掛かったわね!
 あれくらいの演技で騙されるなんて、レッドはまだまだね!」

「んだよブルー、本気で心配したんだぞ」

ごめんごめん、と笑うブルーにこっちも怒る気が失せていく。


「まあ許してよ、今日ってエイプリルフールだし」

「あ、もう4月か」

「そうよ4月よ、だからいい加減にこたつ、片付けたら?」

口ではそう言いながら、やってきたときの暗い雰囲気はどこえやらこたつに潜り込む。


「で、何しに来たんだよ」

「シルバーにもグリーンにも嘘を吐いてきたから、レッドにも嘘を吐きに来てあげたのよ」

「グリーンにもしたのか……」

なんてチャレンジャー。

グリーンはどんな反応を示したのだろうか、少し気になる。

というか、シルバーって誰だ。どうして俺が最後なんだ。


「ん?」

そんな不満に似たショックを味わっているとブルーと目があった。


「シルバーは私の弟なのよ、紹介するわね」

「別にしなくていいよ……」

「遠慮しないでよ!まあシルバーも忙しいみたいだから今度だけど」

そりゃそうだ、今すぐ紹介されても困る。

……いや、別に何が困るわけでもないけれど。


「それにレッドを最後にするわけじゃないわよ」

ピンポーン、心地よいドアチャイムがタイミングよく鳴り響く。


「お前、読心術使えるのか……?」

「ホホホ、内緒よ♪」

それより来客よ、出迎えてきなさいよ。

そんな言葉を浴びせられ、玄関に急いだ。




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