企画
□私をほうっておいて
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「………ひっく、」
まだ帰ってきていないのだろうか?
明かりのないイエローの家についてドアを盛大に開け放つと、机に突っ伏するイエローがいた。
机の回りには2つの、荷物のたくさんつまったビニール袋。
震えるその肩を見て、泣いているんだと、とっさに思った。
「イエロー?」
「……うぐ、れ、ッド……さんっ」
薄暗闇の中でもハッキリと、涙に濡れた瞳が見えた。
詰まり詰まり言って顔を上げ、その目に俺が映ったかと思うとそのまま、涙を流してしまった。
「レッドさ…ん……、レッドさん、…………レッドさんっ!」
近づいて肩を、一定のリズムで叩くと、腹の辺りに抱きつかれた。
そのまま俺の服に涙を吸わせながら、俺の名を呼ぶ。
どうしたのだろう、困惑しつつも肩を叩き続けた。
「ボクっ、レッドさんが……またどっか、行っちゃったかと……思って、」
抱きついていた体勢から戻り、視線を交あわせてイエローは言う。
「ボクは……ほうっておいてと、言われた、みたいで。
…………ボク、ボクって……重いですか?邪魔ですか?」
泣きじゃくりながら弱々しい拳で、腹を小さく殴られた。
それが痛々しくて。
こんな風にさせたのは自分で。
「…………ごめんな、イエロー」
肩を叩くのを止め、頭をゆっくりと撫でた。
「俺はもう、何も言わずにイエローの前から去ったりなんかしない。あやふやに誤魔化したりしないから」
彼女のほおに、つうっと、涙がまた、つたった。
「俺はイエローが、好きだ、大好きだ」
ごめんな、と呟いて俺からなりふり構わず抱きついたら、イエローが腕の中で泣きながら、笑ってくれた気がした。
私をほうっておいて
(本当は構ってほしいんだ)
あ、あれー……?
ホウセンカの花言葉「私をほうっておいて」で焼きもちやき、もだもだレッドでした。
ホウセンカの要素が見当たらないね!
何だか意味不明な文になっていますね!
今回は無口なグリーンをしゃべらせようということで、いつもの数倍しゃべってます。
(※当サイト比)
グリーンがレッドを憧れていたら嬉しいんですが……どうなんでしょうか。
趣味が全開になりましたね(いい笑顔)
ブルーはいつも出すぎなほど出てる(気がした)ので今回は不在です。
だって姉さん好きだから、つい書きたくなっちゃうんですよね……!