創作

□クラクルリ
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くらりくるくる。

――回り続けていたくて

――そんなの無理だと分かっていて、



それでも今日も私は回ってる。




クラクルリ




なんて無様な末路だろうか。


かつて、「優秀」だと言われた。

かつて、「真面目」だと言われた。

かつて、「天才」だと言われた。


それなのに、どうしてだろう。





――私には、何がいけなかったのかが分からない。


正確にいえば、私が「大嘘つきだから」ってのが理由なのは分かってるけど。


信頼というのは、儚く脆く、それこそ



「信用がない」



そんな幻想を、望みを信用を私は利用した。


利用し、
使用し、
従え、
扱い、


そしていつかに、すべて暴かれた。


どうして、と

みんな私を責めた。


そんなことを言われても、息するように嘘をついてきて


他人の顔色ばかりうかがって


そんな風に生きてきたのに、今さら思い出したかのように否定されても



――そんなことをいわれても。





だから一人なのかな。

それすらも分からない。



「楽しい」ことが色々あったはずなのに、「楽しい」ことが分からない。

「楽しい」という感情が理解できない。

知らない。



自分にも他人にも嘘をつき、誤魔化して。


堂々巡りをしながらゆるやかに。




――私は今、堕ちている。
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