episode 2

□感情論
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「あ、ありがとうございます、マサキさん…、あら、あなたは…?」







ナナミという女性が、ライトに向けて何やら視線を送ってきたので、







「はじめまして。ここの地区のチャンピオンやってます、ライトって言います。」







と言ったら、







「まあ!あなたが!? 話はよく聞いてたわ。」







なんて言葉を返されたので、
それをさらに







「え」







と言い返す。







「改めて言うわね。私はナナミ。オーキド・ナナミよ。」


「…、オー、キド…?」


「えぇ。グリーン…弟がいつもお世話になってたみたいで。」


「え、あ…、ははは…」







グリーンのお姉さん…か。
あいつこんな美人なお姉さんがいたのか知らんかった、なんて思っていたその時。







ブブ、と、ファックスが動いた。







「! ファクスは生きてたのか…」







ペラ、と送られてきた紙に目を通す。







”ずっとラジオ聞いてます。いてもたってもいられません。”


”今すぐ会場に行ってジムリーダー達を助けたいです!”







送られてくる紙に書かれた、トレーナ達の願い。







3枚目の紙に目を通した時、思わずマサキを呼んだ。







”ポケモン転送システムが使えなくて残念でたまりません。もし使えたら、僕のありったけのポケモンを送るのに。”







「…。」







マサキは息を呑んだ。
この男はポケモンの通信関係を担っているプロだ。







「…なぁライト、コントロールルームのシステムは?」







ふとそんなことを聞いてきたので、思わず苦笑いをしてしまった。
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