episode 2
□感情論
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だが、
「アカン…」
「?」
ふと、マサキがそんなことを呟いた。
「どうした?」
「…電力があらへんねん…」
「!」
ポケモン転送システム。
便利なシステムなだけあるが、その分使う電力は生半可なものではないのだ。
ライトはパソコンの画面を睨みながらマサキの言葉に耳を傾けた。
「く…くそ…!こんな時に人の助けが出来ひんで、何が…、何が科学や!」
ダン!
と、力任せにボードを叩くマサキ。
「…マサキ、良いこと、教えてやろうか?」
「なんやねん、今それどころじゃ…」
ライトは自分の仕事を終え、最後のキーを押し、薄笑いしながら言った。
「もともと、ここの電力はロケット団のシャムとカーツにシャットアウトされてたんだ。」
「だ、だからなんやねん?」
「それが、今では使えてる。何でか分かるか?」
「…、まさか、」
「そ。電力なら…、ここにあるぜ?」
先ほど瓦礫から出たときにボールに戻したエレブーを再びボールから出す。
「エレブー、10まんボルトォ!!」