episode 1

□騙し合い
1ページ/4ページ

---。「オイ、まだ見つからないのか!?」

「は、はい。しらみつぶしに探しているのですが…」

「言い訳は無用だ!一刻も早く見つけ出すんだ、この娘を!」


バン、と男が叩いた机の上には、一枚の写真。写っているのは、ブルーという少女だった。

その怪しげな会議に紛れています、俺はライトです。

…遡るは2時間前。タマムシシティについたばかりのライトは、ジムを探して道に迷っていたところ、先日のキョウと同じ制服を着た奴らと鉢合わせ。

隠れたは良いが、ロケッ団の会話が聞こえてしまい、ブルーが狙われている事を知って潜入。拠点はゲームセンターだった。


「A班は東16ポイント、B班は西21ポイントを捜索!C班は地下で情報分析だ!」


チームリーダー的な人の指示により、どうやらここからは分業らしい。ライトは1番怪しげなC班に紛れる事にした。

ゲームセンターの壁が隠し扉になっており、そこから地下へ。
と、見た事もないポケモンが見えた。


(…これも…ポケモンか…?)


奥では奥で、


「以前採取したミュウの細胞から作ったこのミュウツーですが…」


と、団員と科学者らしい人の会話が聞こえてくる。


「早くあのブルーとかいう娘に奪われたディスクを取り戻せ!それ以外に手立てはない!」


終いには、怒鳴り声まで聞こえてくる始末だ。だが、そのおかげで何故ブルーがロケット団に狙われているのかが分かった。


(ブルーが盗みねえ…)


人は見た目で判断出来ねえぜ、と1人で呆れていると、急に警告音が響いた。


『総員、東16ポイントに集合!例の小娘が見つかった!』

「!」


ダッと走り出す総員に、ライトも慌てて続いた。
次へ
前の章へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ