episode 1

□感情
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---。ヤマブキでの事件の騒動から少し経った頃。


ライトはトキワシティに来ていた。


ポケモンリーグまでの期日も迫り、日々ポケモン達との修行に明け暮れる日々。





「…ここか…。」





目の前にあるのは、トキワジムだ。


外観はボロく、人の気配もない。





(あとはここだけなんだけどなあ…。)





…カントー地方には、全部で8つのジムがある。旅を初めて図鑑を埋めながら各地のバッジを集めて来たのだが…



「参ったなあ…」



ジムリーダーが行方不明なのだ。




仕方なくそろりと中に入ってみれば、ボロボロになった石像を発見し、その顔をまじまじと見る。




(…この顔、どっかで…?)





そう思った瞬間、







バッと急にジムの明かりが点灯した。


「っ、誰だ!?」






「…待ち兼ねたぞ、グレンタウンのライト!」

「俺の名前を…」


そっと、腰にセットされているボールに手を伸ばす。




「…その面構え。今や達人トレーナーと言っても過言ではないな。」





そう言って、静かに出てきた一つの影。




「オーキド博士から譲り受けたポケモン図鑑を完成させるための旅に出発し…、その過程で数々のジムリーダーを撃破してきた。」


「…!お前は…‼」









忘れはしない。その顔だけは。








「…まさか生きていたとはな。エヴァンス家のお嬢よ。」


「っ…!」


「…ここではトキワジムのジムリーダー、と名乗っておこうか。」




笑いながら近づいてくる男は、






サカキという。
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