逃げ続けると、そう決めたから

□戦闘
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「大城戸学園狩りぃ?」




何それ、
と鼻で笑いながら言ったレイラの横には、レッドとイエローがいる。




「何でも、うちの学校の制服が目印になってるみたいでスキルアウトに標的にされてるって話です。」


「あぁ、らしいな。しかも狙われてるのは女子生徒だけみたいだぜ。」


「へえ…」




今日はいつもより少し寝坊してしまったため、グリーンには先に学校に行っていてもらったのだが、




行き途中でこの2人に出くわした次第だ。




「事件は登下校時間に測ったように起きているらしいです。」


「そうなのか。…イエローも気をつけろよ?」


「? 僕は大丈夫ですよ。狙われる理由なんてないですし。」


「…いやでも…」




…がんばれヘタレッド、なんて思っているうちに、学園が見えてきた。




「あれ。」




校門前で…なんだか人がたかっているのが見える。




「お、なんだ?」




レッドもそれに気づいたようで、目を向ける。




「…スキルアウト…っぽいな。」




ボソッとレイラは言いながら制服のポケットから風紀委員の腕章を取り出した。




「まさか、堂々と校門前で大城戸学園狩りか?」




レッドは少し楽しそうに言ったが、レイラの顔が本気なのを見て、少し後悔。




「…レッドとイエローは裏門から入って先に行ってて。」


「え、手伝おうか?」


「イエローが怪我してもいいなら残ってくれてもいいよ。」


「イエロー、行こう。今すぐに。」


「え、ハイ。」




あ、鞄よろしく、と荷物を押し付けて人がたかっている方へ向かう。




すると、見慣れたウニ頭が見えた。




「ふざけ…な。ここ……お前らが入ってこ…門じゃ…い。」


「あぁ?ふざけて……はそっちだろ…がよ。お前…捻…潰して…内に乗り……でも……だぜ?」


「ふ…、そうか。でき…ならな。」


「なんだと…?」




まだ現場までは遠くて会話はよく聞こえないが、とりあえずグリーンがスキルアウト達を校内に入れないようにしている様子が伺える。




…そういえば私とグリーンが今日の門前当番だったっけ。




ふとそんな事を思いながら歩くペースを早める。




「ちょっとー、何してんのー?」
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