Bouquet Of A Lily bell
□VS夢主
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「いやぁ、これ…は、まず、った、あ〜〜」
『三日月…!』
ラスベガスでの任務。
無事魂は回収出来たものの、標的の仲間か将又同じ標的だったのか、追いかけてくるトリガーハッピー野郎の銃弾が私の腹を見事にぶち抜いた。
「まだ、戻っちゃ、だ、めだからね!」
『くっ…!』
どこからか狙撃されている。
狂気乃霧が守ってくれてはいるもののこれだって長くはもたない。
「っ、」
見えた人影に躊躇わず槌を引く。
長引けば長引くほどこちらが不利だ。
「う、え、ちょ!」
「ぇ、」
が、その人影はどうみても私達を襲っている人物ではなくて。
『一般人?! こんな時に…!』
「お兄さん、早く逃げ…うぇっ、」
走るのを止めた途端に血が逆流し、辺りに血を撒き散らす。流石にお兄さんも驚いて一歩引いた。
「お、おい…!大丈夫かよ…!」
「私は大丈夫…て、日本語…?」
月明かりで良く顔が見えないが、そういえばこの声、どこかで聞いたような…。
『三日月!くるぞ!』
「無理、逃げる!性質【青】!」
「え、お、おい!!」
足に水を纏い、元に戻らせたモンドにお兄さんを担がせた。滑るように地を流れ、一気に街中まで駆け抜ける。
「とりあえず、ここで大丈夫だろ…。」
「お兄さんは、今日、見たこと、は、さっさと忘れて、早く家に…………あ。」
「あ、三日月!」
バタンと倒れた三日月を地面すれすれで支えるモンドにも、べったりと血がついてしまった。