Bouquet Of A Lily bell
□たまには武器を置いて?
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「え?私達に指名ですか?」
「そ〜。しかも、死武専としての君達じゃなくて、ヴァイオリニストとしての三日月ちゃんと、貴族としてのモンド君に。」
「「嫌です。」」
「なんでよ〜行っておいでよ〜依頼料すごいよ〜?」
死神様がヒラヒラと振っている依頼書には、確かに見たことのない0の桁が見える。
「だし、三日月ちゃんはともかくとして、モンド君はこれ断れないんじゃないの〜?」
「は?」
動くのをやめない依頼書をもぎ取るモンド。
読んでいくうちにどんどん眉間にしわが寄っていくのがわかる。
「…三日月。」
「嫌だ。」
「…まだ何も言ってねえだろ。」
「家計は間に合ってる。」
「馬鹿野郎、そういう問題じゃねえ。」
依頼:ヴァイオリニスト宵伽三日月殿の演奏、及びプラネルトご令息の夜会への出席
場所:タンバルン王国・シェナザードにて。
依頼主:ラジ・シェナザード