華嵐
□無口な彼へ
2ﾍﾟｰｼﾞ/2ﾍﾟｰｼﾞ
「お前が変わってないとでもいいたいのか？」
グリーンは、私の前に立つように位置取りする。
「な、何よ急に」
必死に目線をそらした。
グリーンの目が、恐れをなすくらい私にまっすぐ向いていたから。
「……お前だって、変わっただろう。」
「…え？」
「おじいちゃんから図鑑をもらったことで、変わったことがあるだろう？」
「…変わった、こと…」
そう、思えば。
「…そうね、まず盗みとかをしなくなったかしら♪」
感情がもれない程度に、
ばれないように、私は言う。
「違うだろう。」
でも、グリーンはそんな私を見透かす。
「…」
「…俺が好きになった女が…」
「え？」
グリーンの声が急に小さくなった。
「な、なんでもない。」
グリーンは急に赤面して私の手を話した。
「…ｗｗ」
私はにやりと笑うと、
「なによグリーン！今いいこと言いかけたでしょー！？ｗｗｗ」
そう、
いつの間にか、私は
人と同じ感情を抱けるようになっていたのね。
グリーン
気づかせてくれてありがとう。