華嵐

□はるか彼方へ
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ねえ、なしてあんたはいつもあたしの事ば見てくれてたと?






あたしはあんたの事ば傷つけた。






あたしとのあの"過去"がなければ、
あんたはもっと違う人生を歩めたんじゃなかと?







ジムリーダー様にもっともっとバトルば教えてもらって、






ホウエンの頂点に立てたんじゃなか?





先輩にも負けん強さを持ちながら
それを隠し続けてたのは、






あたしのせいやったやろ?







なら、なして?








あたしには理解できんよ。







そげまでして、あんたがあたしを見てくれる意味が。







もちろんその気持ちは嬉しいったい。







けど、







あたしは、







あんたとは正反対。






美しさは、求めん。







「ねえ…わからんとよ、ルビー…」






綺麗好きなあんたには似合わない、






破れてボロボロになった、帽子。







それは一週間前、






マボロシ島が出現するという道路で発見された。
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