episode 2

□必然…?
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『…お前、今どこに居るんだ?』




3年振りに聞いたグリーンの声は、少し苛ついているように聞こえた。




「あ…えっとー………」




このまま電話を切ってしまおうか、と思って暫く考えていたら、電話越しにピー、という機会音が聞こえた…気がした。




「ん…? 今なんか変な音しなかっ…」


『ほお。今、うずまきじまにいるのか、お前。』


「げっ、まさか今の音…」


『あぁ。ポケナビの電波、探知し…』




勢いよく、通話を切った。




「カイリュー‼」




そして慌ててカイリューを呼び戻し、背中に乗る。




「ちょっ、ライトさん?」




慌てた様子が目に見えすぎていたようで、心配されたのかクリスに声をかけられる。




「わり、急用が出来た。もう全くもってのんびりしてる暇はこれっぽっちもなくなった。」


「なんかすごい切羽詰まってますね…」


「まあな!…って別に偉そうに言えることじゃねーけどな。」


「なんだにーちゃん、もう行っちまうのか?」


「…あぁ。とにかく時間ねぇから。じゃあな。」




言うが早いか、ライトはカイリューと共にうずまきじまを飛び立つ。




ゴールドとクリスにはまだ聞きたい事もあったが、事態が事態だ。






(…まあでも…グリーンカントーにいるんだし…、探知されたとこでこっちまで来るには時間かかるよな…)





「リザードン、かえんほうしゃ」


「え」




ボオッ!とカイリューの尻尾にかえんほうしゃが掠った。




「続けろ、逃がすな!」


「!」




この、聞き慣れている凛とした声は。




「…っぶねえだろこの野郎!いきなり何しやがる!」


「……。」




怒鳴れば彼はピタリと攻撃をやめた。




「…よお」




変わりに、挨拶のような言葉を投げかけてくる。




「…お、う…、グリーン。」
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