episode 2
□ポケモンリーグ
2ページ/2ページ
---。ポケモンリーグ開催会場が湧き立っているその頃。ジョウトの図鑑所有者であるゴールドとクリスは23番道路を走っていた。
「まだつかねーのかよォ、良い加減遠いぜ。」
「そんな事言わない。ほら、見えて来たわよ。なんとか開会式に間に合いそうね。」
クリスが道の向こうを真っ直ぐ指差すと、そこにはわんさかと人盛り。
「よっしゃ!クリス、先行くぜ!」
「あ、コラ! ゴールド!」
溢れる人をバクフーンで払いのけ、一気に施設内へと入って行くゴールド。
「きゃああ!!」
「「!!」」
すると同時に聞こえて来たのは叫び声だ。
ゴールドとクリスは顔を見合わせて頷き合うと、一気に飛び込んで行く。
「どうしたんですか!?」
「登録手続きのために選手から預かっていたボールがはずみで開いてしまったんだ! 素早くて捕まえられん!」
「…俺に任せな!」
聞くだけ聞いて、ゴールドは手早くボールとキューを手に取ると、そのボールをキューで弾く。
「君!人のポケモンに攻撃するなんて…!」
「攻撃じゃねーよ!パープリンは黙って見てな! …クリス!」
「もう! 分かってるわ!」
ゴールドの無理矢理な作戦に気づいたのか、クリスは暴走しているヤンヤンマの入っていたボールを状況説明していた係員から貰う。
カンカン!
と狭い廊下の壁を反射ひて素早く動くゴールドのボールに目を回したヤンヤンマ達。
「クリス、今だ!」
「ええ!たああ!」
その隙をついて、クリスが捕獲に入り、見事に場を納めた。
「へへっ、どんなもん……って、
いて!」
ゴールドが自慢気にしているのをクリスが引っ張る。
「ってーな!なんだよ!」
「もう!助けたのは良い事だけど、助けるにしても地味にやって!」
「あぁ?」
「何しにここに来たのか忘れたの? 私達、目立ったらダメなのよ?」
「…わーってるよ。さっさと行くぜ。」
クリスの言いたい事を素直に理解したらしく、ゴールドの表情は真面目なものになっていた。
「今日この会場にやって来る"敵"を探しにな! さあ、闘技場はどっちだ!?」