神と化け物と神童と。
□☆宴☆
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そして今日も蝕がくる。
琥珀「ゔぅ…寒い…」
とある日の朝方。
琥珀がいつもの服+ド派手な赤いマフラーを着用して登校すると、教室にいた生徒達は明らかに驚いたような表情を見せていた。
黄葉「えっ…琥珀?どうしたの?」
駆け寄ってきたお馴染みのメンバー(黄葉・アイラ・日向)に、僕は赤くなった鼻を擦りながら答える。
琥珀「…見ての通り風邪です。」
日向「うわ、ひでぇ声。」
琥珀「自覚してます。」
アイラ「風邪って…もしかして、この前言ってた“池に落ちた”時の?」
琥珀「…それしか思い当たる節がありませんね。」
琥珀がそう言い密かに此方を見ていた糾未を睨みつけると、糾未は少し焦ったような表情で笑って顔を背けた。
それを見て日向が聞く。
日向「…糾未が関係してんの?」
琥珀「…簡潔に話すのならば“糾未くんのせいで池に落ちた”と言った方が適当かもしれません。」
アイラ「そうなんだ…お大事に。」
琥珀「ありがとうございます。」
それから暫く四人で雑談していると突然クラス内がざわついた。
…どうやらもう蝕が来るらしい。
既に何名かの生徒はグラウンドに出ていた。琥珀達は窓に駆け寄り、そのグラウンドを見渡す。
ーそして島と太陽が重なったー
ドォン!
同時にグラウンドに何か巨大なモノでも落ちたような轟音が響いた。
生徒達が騒ぎ出す。
「来たっ!!!」
「今日は何!?」
「とりあえず外にっ…」
「「…!?」」
だがグラウンドに現れた“蝕”を見て全員が黙り込んだ。
そこには…。
「アッハッハッハ!」
「それそれ、もっと飲め飲め!」
「酔いがさめてしまうぞ!」
「おい、こりゃ空だよ。それ取ってくれぃ。」
「あいよォ。」
「オッホッホ…あらあら、妾の酒がのうなりましたえ。」
「仙は酒進んどるのぉ。」
酒を飲み、楽しそうに笑う…七福神の姿があった。
日向「…はい?」
全員が呆気にとられた。