呪われた少女はアクマを救う! 休止

□☆アクマと記憶☆
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琥珀はそれを見て、目を見開いた。
焦りを隠しながらも、急いで次の文に目を通す。
『岩と乾燥の中で劣悪な生活をしていたマテールは“神に見離された土地”と呼ばれていた。
絶望に生きる民達はそれを忘れるために人形を作ったのである。
踊りを舞い、歌を奏でる快楽人形を。
…だが結局人々は人形に飽き外の世界へ移住。
置いていかれた人形は、それでもなお動き続けた。
五百年経った現在でも。』
琥珀は資料を隣に置くと溜息をついた。
ーー確かに…イノセンスで造られた人形ならあり得ない話ではないな。
……成る程。それを狙ってアクマ達が湧いたのか。

……アレン達大丈夫かな…。
そんなことを考えていると、向かい側の席から声が聞こえた。

「…神田さん達の事ですか?」

今回琥珀に同行したファインダーの“レオ・シャノン”の声だ。
…実は琥珀、数十分前に「暇なので話し相手になってくださいませんか」と半ば強制的にレオを部屋に入れたのだ。

琥珀「えぇ。…皆無事だといいんですが…」
琥珀が言うと、レオは微笑みながら言った。
レオ「無事ですよ、きっと。」
そう言ったレオの声は確信めいていて…それを聞いた琥珀は少し安心した様子だった。
琥珀「…そうですね。…神田さん達を信じましょう。」
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