あんパン
□折雪学園
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「くあーーーっ!!」
折雪(オリユキ)学園、小中高一貫のエリート学校の校門前、俺は大きく伸びをした
「やっぱ広いなーっ、ここ……さて、どこ行けばいいんだろうな」
キョロキョロとあたりを見回すと少し離れたところに小学生がいた。多分ここの児童だろうな、と思った。
「んー、職員室とか聞いてみっかな。………」
呟いてから走り出した俺。足は速い方だ。
――――――――瞬Side
「おーい!そこの小学生!」
Σびくっ……
だ、誰ですか、いきなりこんな大声をだして…
それに小学生…?ここは一応高校の土地ですよ。いくら一貫とはいえこの辺に小学生なんか…………って、まさか…もしかして…っ
「おーいってば!聞こえてんだろ?」
ぽん、と肩を叩かれる。
そんな、やっぱり僕のことを呼んでたんですかっ!?
僕は一応高校生ですっ。身長は一般男子身長平均より低いですけどれっきとした高2ですよ!
抗議の声をあげようと勢いよく振り返り、肩を叩いたその人物を見上げる。
「あの……っ!」
「……?」
言葉が全部音になる前に消えてしまった。
あろうことか、一瞬でもカッコイイと思ってしまいました。
何かを言おうとも、ついみとれてしまって、頭がまわらない。
「ん、なんだ?どうした?」
「!」
Σそんな、顔を近づけないでください…っ!
嫌です、言葉がでませんっ!
顔が熱くなってるのがわかるんです!それが恥ずかしくて、恥ずかしくて…!
「……あ、お前…俺に惚れたとか。」
「ち…違いますよっ!!」
やっと声が出たと思ったらつい叫んでしまいました
一度でた言葉はとまりません
「だ、誰があなたなんかに一目惚れしますか!
だいたいあなたは何なんですかっ!?失礼すぎますよっ!僕は小学生じゃないです!」
―――――――圭也Side
驚いた。こんなちっこいのに小学生じゃないとは。
更に驚きは続いた
「…中学生か?」
「違いますっ!こうみえても高2ですよっ!」
嘘だろ。同い年?はー、世界って広いな。
それより、こいつ顔が真っ赤なんだよな。
「顔、赤いぞ」
「な…っ!?や、ちが…っ!」
うーん………可愛いな、こいつ。
ちゅ………