トランプの世界

□七話
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「んで、死にかけてるとこソフィアに踏まれて出会ったんだよなー」

「そ、その節はすみません・・・」

「そうそう前見てなくてさー」


そう言ってケラケラとナイトメアが笑った。
ふくれっ面をするソフィア。

その後アルはガゼルを見た。


「そんなとこかな。
 俺は抜け出してー狙われてるって感じ。」

「・・・そうか。」

「で、ガゼルちゃんは?」


そうナイトメアが問いかけるとガゼルは眉間にしわを寄せた。


「なんで俺が俺の過去をお前ら如きに話さなきゃならねえんだ。」

「まあまあ。
 ソフィアの過去を君は知ってるし、アルくんのも聞いたんだしー
 ならガゼルちゃんも話すべきでしょ?」

「俺知らないんだけど。」

「後で話すねー」


ナイトメアがニコニコしながらガゼルに言うと舌打ちをした。


「仕方ねえ・・・
 好きでコイツの過去を見たわけじゃねえけどな・・・」

「そ、そんな言い方しなくても・・・」


そう言ってソフィアは苦笑いした。


「俺はダイヤの国に住んでいた。」















「お兄ちゃーん。」


そう言ってガゼルの妹はガゼルを呼んだ。
ガゼルはゆっくりと振り向く。

その時にはまだ眼に傷はなかった。


「どうした、ナズナ。」


そう優しく妹に話しかけるガゼル。
そんな対応にナズナはニコニコと笑う。


「パパが呼んでた!」

「そうか。」


父親は主に狩りをしていた。
有名な狩人だ。

それのおかげでガゼル達は食べて生活ができている。

その職業を父親はガゼルに継いでもらおうとしているのだ。


(やる気はねえんだけどな。)


そう思いながらガゼルは父親のもとに向かった。
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