NARUTO

□十四話
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グレンを見て凍りつくイルカさん。
まぁ、それもあたりまえだろう。

僕だと思っていたのが変化の術で化けていたグレンだったのだから。

楽しそうなグレンを見て僕も元の姿に戻る。


「うわーすげーグレン兄ちゃん!!」

「かっこいー!」

「夏兄ちゃんがグレン兄ちゃんになってて
 グレン兄ちゃんが夏兄ちゃんになってて・・・あれ?」

「なにわかんなくなってんのよ!」


楽しそうに騒ぎだす子供達。
小さく笑ってみたがそこに一人足りないのがすぐ目に入った。


「・・・ナルトがいない・・・?」

「え?」


ポツリと呟くとイルカさんは溜息をつく。


「またか…」

「あぁ、なるほど。」


ポンッと両手を合わせてアタシはちらりとイルカさんの方を見た。
もちろん目が合う。


「さぁて、じゃあみんな今日は僕たちと勉強しようかあ!!」

「えっ本当!?」

「なにやるのー?」

「夏…」

「ほら、イルカっちは早く行けよ。
 いたずら坊主には拳骨だぜ?」


にししとグレンも笑って子供達のもとに向かう。
苦笑いしてイルカさんは教室を出て行った。


「グレン兄ちゃんどんな任務するのー?」

「んーとねー猫探し?」

「だっせー!」

「なんだとお前らー!!」

「きゃー」

「わー!!」


教室で走り回る生徒とグレン。
あぁ、こんな授業中なのに良いのだろうか…


「あ、そういやグレン。」

「ん?」


シカマルの言葉にグレンは一人の男子生徒を捕まえたまま振り返る。


「黒ネコ知らない?」

「黒ネコォ?
 また縁起の悪いもんだな。」


黒ネコ、という単語に反応してしまう。
多分これは


「昨日まで忍猫きてたんだけどすぐいなくなっちゃっててさ。
 てか将棋うまいんだよな、そいつ。」

「猫で将棋ねー。」


ーやっぱ僕か!!


そうわかるだけで勝手ににやけてしまう。
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