トランプの世界
□一話
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男は世界を見つめていた。
緑の多い世界、砂漠地帯の世界。
水のある世界、水のない世界。
男は人間を見ていた。
笑う人間、泣く人間。
戦争をする人間達。
心があるから笑いあえる。
ただし、
心があるから戦争が起きる。
意志があるからやることを集中してできる。
ただし、
それに集中しすぎて周りが見えなくなる。
だから男は人間を嫌っていた。
少女は夢を見た。
誰もいない真っ暗な世界。
声を出しても響かない。
誰にも届かない世界。
そんな中一人でいる夢。
少女はその世界が嫌になった。
世界を壊したくなった。
だが、そこには光の道筋が一本あった。
その道をたどると一人の男性がいた。
「さぁ、行こう。」