NARUTO

□十三話
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「そう・・・貴方が笹月の娘なのね・・・」

「・・・多分ですけどね。」


クッキーをかじりつつヨシノさんとお話をする。
うーん、猫の姿だと食べにくいな・・・


「で、危険術に手を出してその姿になっちゃったのね。」

「・・・ご察しの通りです・・・」


うぅ・・・ばれた。
ん?でもあれ???


「なんで危険術の存在を・・・?」

「・・・・・。」


僕がそう聞くと少し悲しそうな顔をするヨシノさん。
え・・・・・?


「私達はね・・・貴方のお父さんとみんな同じ年なの。」

「え・・・!」

「驚くことかしら?」

「いや…そのもう少しヨシノさんは若いと思ってたので・・・」


「ありがとう」とクスクス笑う。
いや、まじでよ?
美人だもん・・・。


「だから、貴方のお父さんのことも少しは知ってるの。」

「・・・そうなんですか。」

「おーい、夏。」

「にゃ?」


振り向けばシカクさんが手招きをしていた。


「ちょっと来い。」

「・・・はーい。」


クッキーを銜えて僕はシカクさんの所に行く。


「なんですかー?」

「将棋するぞ。」

「・・・・・。」


猫の姿でかよ!?

そう思いながらもシカクさんは強いらしいのでやることになりました。
手加減・・・してほしいような、されたくないような・・・


「お前はなんでここに来たんだ?」

「・・・貴方が連れてきたんでしょうが。」

「俺ん家じゃなくてこの世界にだ。」


その問いに僕は動きを止めた。
嫌な思い出がフラッシュバックする。


「・・・世界に呆れて・・・ですね。
 そしたら自称神がこの世界に飛ばしてくれました。」

「自称神って…」

「本当のことですよ。」


パチンッと音を立てておく。


「・・・ん!?」

「王手。」


シカクさん・・・強いけど、今おもいっきり置き間違えてた。
そのおかげで勝てるけど…。


「甘い。」


パチンと音が鳴ったかと思うと王将の前にあった僕の駒はなかった。
あ、くそとられた。


「良い線だ。
 で、巻物をもらってその日本刀を手に入れたのか。」

「はい。」

「任務の話も耳に入ってるぞ。」

「え・・・」


まさか・・・


「殺さないで蹴るわ、木をそいつに倒すわ、引きずって帰ってくるわ・・・
 めちゃくちゃじゃねエか・・・」


クククッと笑うシカクさん。
なんでその話が回ってるんだ。ちくしょう。


「王手。」

「なっ!?」


見事王手。
その駒をとることは無理。


「・・・参りました。」


くそ、まじで強いなこの人。
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