NARUTO

□十五話
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朝から火影様に呼ばれて火影室に顔を出す。
相変わらずにこにこした優しそうな火影のじっちゃんがいた。


「火影様、どうかなさいましたかー?」

「よく休めておるか夏。」

「ええ、もちろん。
 で、どうしました?」

「うぬ…もう卒業試験じゃの。」

「・・・・・はい。」


そう言えば今日か、とふと思い窓の外を見つめる。


「夏。」

「はい。」

「ナルトを、頼むぞ。」

「・・・・・え?」


振り向けば真剣な火影様の瞳。
その顔立ちとともに僕はぎゅっと拳に力を込める。


「・・・・・お任せ下さい!」













火影室から出るとそこにはナルトとミズキは二人で話していた。

ミズキに卒業したかった、とナルトが告げたとき、一瞬だけミズキの目つきが変わった。

僕はそれを木の上から観察する。


「仕方がない
   ・・・・・・・・
 君にとっておきの秘密を教えよう」


ーとっておきの秘密…?


僕が聞き逃すまいと身を乗り出した時、クナイや手裏剣が飛んできた。
トラップが仕組んであったのだ。

ぎりぎりのところでかわしたが、木の上から落ちたため、話を聞くことはできなかった。


ーくそ…アイツナルトに何吹き込んだ!?
 確か・・・・・確か・・・・・っ!
 
 
「くそっ…思い出せない・・・・・!!」


木にやつあたりをし僕は何度も何度も思い出そうとした。











その日の夜――

ナルトは火影の家から巻物を盗み出していた。
森で巻物を読んでいるところをミズキは怪しげな笑みを浮かべて見ていた。


「やはりあの化け狐…。」

「もう我慢ならん!」

「そんな恐ろしいものをなぜ火影様は残しておくんだ…。」


まわりから不満の声が。
僕は中忍のため呼び出され、その言葉に耳を傾けていた。


「やはり、殺すべきだ!」

「やれるもんなら、やってみたら?」

「!!」


僕の発言に皆が僕を見る。
もちろんスリーマンセルのカレンとグレンも僕を見て驚いていた。
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