目で追う物語

□三話
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「あれ、今日って学校休みの日?」


あたりを見渡せば誰もいなかった。
ん?でも今日平日だよな・・・


「今は夏休み中だから休みっすよ。」

「あ、そっか。」


そう言ってアタシ達は森に向かった。
十分ほどして森につく。


「さて、じゃあ探すかー。」

「あ、また誰かに聞いてみるっすか?
 それなら「いや、いい、いい。」??」

「場所は聞かなきゃわかんないけど…
 場所がわかったら自分たちで探すほうが楽しめるだろ?」


へへっと笑いながら言う。
セトが自分の能力を嫌ってることを知ってる。
だから、あまり使わせないようにしなきゃ。


「さーて、見つけ出すぞー!」


そう言ってアタシは足を進めた。
















「場所がわかったら自分たちで探すほうが楽しめるだろ?」


そう言ってミカゲは笑った。
きっと俺の能力嫌いを察してだろう。

前からそうだ。

どこか見通してて、それをばれないように行動して
何も無かったように笑って済ませる

それがミカゲだった。


「ほんっと・・・優しいっすね、ミカゲは。」


その優しさに、俺は何度君に救われただろうか・・・?



だから、今度は俺が君を救う番だ。
誰よりもつらい過去を持っているミカゲを
支える手伝いをする。

それが小さいころ俺が決めたこと。


「じゃあ、俺はこっち探してみるっス!」


素直なミカゲの笑顔を見ていたいから。
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