目で追う物語

□三話
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「おーいわんころー!
 でてこーい!!」


ん?わんころ?
いや、違う違う・・・えーっと・・・名前なんだっけ?


「ちょびすけ?ポチ?ねこ?
 ん?いや、ねこは違うか・・・。
 ポンた!いや、狸かこれ・・・うぅん…」


あー思いだせねえ・・・
えーっと、うーんと・・・

あぁ、もう!!


「ジョセフィーーーーーーーヌっ!!」


ガサガサッ


黒い影がアタシを襲った。


「ひっき、きゃあぁぁああぁぁああ!!」




















「きゃあぁぁああぁぁああ!!」

「っミカゲ!!」


遠くからミカゲの悲鳴が聞こえた。
何かあったのだろうか?


「――っ!」


とりあえず急いで走る。
何があった?無事なのか??


ふとリストバンドが目に入った。
赤い星のリストバンド。

間違いない、ミカゲのだ。


「ミカゲ!大丈夫っす・・・か?」

「うぅうぅう・・・セトォ・・・助けてえ・・・」


俺の目の前にいたのは大型犬に乗っかられているミカゲだった。
あ、ボタン二つくらい外れてる・・・・・って俺は一体何考えてるんすか!?


「えぇっと・・・名前名前・・・」


ふと持ってきた資料を見る。


「ジョセフィーヌ、こっちくるっす!」

「ウォンッ!」

「お前本当に名前ジョセフィーヌだったのか!!?」
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