トランプの世界

□三話
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「はい、これがソフィアの武器だ。」

「剣・・・・・?」


剣を渡され持つ。


ーお・・・もっ!


意外に重く、一瞬落としかけるソフィア。
それをみてナイトメアはあははと笑う。


「さぁ、ソフィア。
 修行を始めよう。」

「?・・・・・あ、うん。」

「持ち方は大体分かるね?」

「うん。」

「なら・・・」


そう言うとナイトメアは影で同じ剣を作りだした。
それにぎょっとするソフィア。


「え、ちょ、修行してくれるんじゃなかったの!?」

「?するよ、今から。」

「え?」


にこりとナイトメアは笑った。


「俺の修行はぜ―んぶ実戦だぁよ?」

「っ!!」


ガンッ


ソフィアの頬の真横に剣は突き刺さる。
ミシッと言う音を立てて後ろの木にささっていることを確認した。

少し斬れたのだろうか?
頬がひりひりする。


「どうした?
 自分自身を護らないと、お前は死ぬよ?」


そういうナイトメアの眼は


「それとも・・・ここでお前は死ぬの?」


明らかに人を殺す目だった。



『神の申し子様――』

『貴女は生きて・・・』


ゾクッ


「うわああぁあああぁぁああ!!」


「!!」

「え!?」


ガキンッ


ソフィアがナイトメアに斬りかかる。
それをナイトメアは軽く受け止める。

その光景にガゼルとアルは眼を丸くしていた。


「ああっ!くそ・・・くそぉ!!」

「よっと、ん。」


金属がぶつかる音が響き渡る。


「え、ちょ、どどどどーしちゃったのソフィア!?
 そんな趣味があったの!?

 実は剣持ったら性格変わっちゃうって奴!?」

「落ちつけ!!」


ガゼルの言葉を聞くがアルは落ちつくことができなかった。
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