短編
□欺け、我が心!
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大体最近のカノを見てるとすぐにわかるようになった。
欺き方とか、いろいろ。
「…はあ。」
に、関しては――
(あたしに関しては…鈍いけどね。)
盛大にため息をはく。
「どうしたの?」とアイスココアを持ってくるカノ。
受け取ってじっとガン見すると首をかしげた。
「…あんたってやっぱよくわかんないわ。」
「ふへ!?
ひょ、いひゃいいひゃいよ!?」
「何言ってるか分かんなーい。」
もう、馬鹿。
「大好きよ、修哉。」
「・・・・・え?」
「・・・・・あ。」
やば…口に出た。
急いでアイスココアに口をつける。
「っ冷た!」
「ぷっ当たり前でしょ…」
くくっと笑いを抑えようともしないカノ。
く、くそ…;
「で、なんだってナツキ。
僕のことがー?」
「〜〜〜だいっきらいよ、馬鹿!」
「えー。」
あんたが欺くなら
アタシだって
たっくさんたっくさん欺いてやるんだから。
「いつか泣かせるから…覚悟しなさいよ。」
「うん、楽しみにしてる。」
(団長…)
(なんだシンタローいたのか。)
(いたよ!?…すっげー入りづらいんだけど…)
(いつものことだ。)
(青春っすねー)
(やっぱわかんねえ…;)