ニセコイ

□1.ヤクソク
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「楽ー、集英組のみんな、おっはよー!!」

「あっ!!お早うごぜぇやす!!!
名前姉さん!!」

「ん、おはよう」

「おーい メシ出来たぞてめぇら〜…って名前じゃないか

何時もより来るの速くねぇか?」

「ふっへへー…!
実は名前ちゃん 朝ご飯を食べてきてないのです!!!

だから、楽ん家で食べようと思ってね!」

「ん、いーよ」

「ありがとッ!!」



オレの名は一条楽。
この春から高校に通う どこにでもいる普通の高校生だ。


…そう
ただ一点を除いては−−−。



「あ そうだ坊ちゃん、
実ぁ最近見慣れねぇギャング共が
ウチの島荒らし始めてやしてねぇ………

坊ちゃんも気ぃつけて下せぇ」

「は?ギャング?」

「実ぁ昨日もドンパチやったばっかりで……」

「ちょいと右耳飛ばされやしたが、
なーに平気でさぁ」

「ブーーーッ!!!!」



…オレの家族は少しだけ
個性的(ヤクザ)だ。

"集英組"と言えばここらじゃ
有名なヤクザの元締めで、
オレはそこの組長の一人息子……

こんな家柄ゆえか オレは
"男たる者かくあるべし"の精神で育てられ−−−−−。


ところが
オレはガタイも良くなきゃ 喧嘩だって超弱ぇ。
こいつらは オレをヤクザにしたいらしいが
ハッキリ言って向いてないのだ


「ひょえぇ…ヤクザも大変なんだねぇ

楽頑張らなきゃね!!二代目!!!!」

「誰が二代目か!!

…いつも言ってるだろ。
オレはヤクザになんてならねぇ!」

「「「えーー そんなーー」」」

「オレは一流大学を卒業して
堅実な公務員になって、
お天道さんに顔向けて まっとうに生きてぇんだよ!!!!!!」

「よく分かんないけど格好いいね!楽!!」

「さすがオレ達の二代目だ!!!」

「はあぁ……」


「やれやれ、毎日せわしねーなてめーは。」

「おじいちゃん!!おはよ!」

「親父」

「おー、名前ちゃん
来とったんか。

そうだ、楽。
近ぇうちてめーに大事な話があっから
覚えときな。」

「…?大事な話?」

「あ、これじゃ完全に遅刻じゃん」

「なにィ!!? そいつぁいけねぇ!!!

すぐにリムジンを御用意しろ!!!!

バカヤロウ 15メートル級のをだ!!!」

「やめろーーーーーー!!!!」
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