魔砲少女リリカルなのは・訳の解らない転生者の物語

□【無印編】
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◇.2
【自己防衛手段と悪夢】


「っ、此処は」

目が覚めると知らない部屋に居た、軽くデスゲームに巻き込まれたかと思った……
グルグルと思考を張り巡らせ、自分が寝てるらしいベッドから降りようとする。

「………」

足が届かない……俺の身長、座高共に成人男性なら平均的な高さなはずだ、おかしい……巨人の部屋にでも迷い混んだか?……無茶苦茶な思考だな。
自らの考えを嘲笑いながら、右腕を見る、そこには大学時代のガテン系アルバイトから発展し趣味になった筋トレで鍛え上げた腕は無く、小学低学年の腕の様なプニプニした腕があった。
……まさかな……
一番有り得て、認めたく無い考えが頭に過ぎる、この否定したい現実に白黒つける為、洗面所らしき場所を探す。

「……ッ!!」

洗面所の鏡に映ったのは否定したい現実と昔の俺の顔だった。

いや、まだ夢の可能性がある。
疑い深い俺は、頬を小学生の力で精一杯抓る。

「〜〜ッ!!」

結果、俺に齎した物は悪夢からの目覚めで無く、耐え難い現実への自覚だった。

〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓

「………ふぅ」

リビングと思わしき部屋でコーヒーを飲む、この体ではコーヒーを入れるのに苦労し、飲むのにも苦労をする、いつもなら砂糖は小匙ニ杯の所を4杯入れてしまった、このまま常飲したならこの体でも太るだろう。
テーブルの上に置いて在った手紙を読む。

『こちらの不手際で貴方を殺してしまったのでリリカルなのはの世界に転生させました、最低限生きられる様、毎月付属のATMカードに100万円とその部屋を上げます、それ以外は自分で勝手に生きて下さい、オリ主化するも良し、モブキャラとして生きるも良し、勝手に野垂れ死ぬのも良し、ただしそれらに関する事は当方に一切の責任はございませんのであしからず。
PS.貴方の他にも転生者は居るので原作キャラと一緒に居て殺されても自己責任です、頑張って自己防衛手段を入手して下さい。』

以上が手紙の原文ママだ。
……情報を整理しよう、まず俺は死んでこの世界の人間になった、これは確定だ、次に生きる為の物は与えてくれるらしいから平穏に植物の様なニート人生やオリ主になっても良いと、ただし自己責任で、これも確定だ、で仮説だが、俺には何らかの異能はあると思う、自己防衛手段と言うのは誰しも入手出来る、つまり、俺自身には自己防衛手段を入手する手は無い、この仮説だが、まず第一に最初から関わってると言う場合もある訳だ、勝手に生きると言う事はたまたま、ジュエルシードに関わるかも知れないし、その場合は異能が無いとオリ主化は無理だ、第二に、異能限定にしたのは俺が置かれた環境もある、戦闘民族に育てられる環境だったら異能で無い、自己防衛手段を入手出来るし、ミッド生まれでもそうだろう、だが俺はいつの間にかこの身体で存在した、と言う事は俺は技術系の自己防衛手段では無く、異能系の防衛手段だと言う事が判断出来る。
そして俺の異能に関係しそうなのは心当たりがある。

さっき鏡を見たが俺の後ろに時計と鎌が融合した様な武器を持った、人形の様なスタンドが居た……以外とマッシブなデザインの奴。
俺のスタンドは目以外の顔のパーツが無く、球体関節の人形の様なデザインだ、.hackのスケイスが近いデザインだろう。
次にスタンドの持った謎の武器だが、壁掛け時計に柄が刺さった様なデザインで時計から柄に対して直角に鎌の刃が生えたデザインの謎の武器だ。

今のところ、勝手に動いたりはしないので俺の異能は目覚めていないと思う………
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