黒猫奮闘期!!
□生きている肝
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大量の妖気を感じた。
生半可じゃない数の妖気。
百鬼夜行
お狐様ではないその百鬼夜行は、夜々のすぐそばで感じられた
夜々は、その妖気に向けて足を進めた。
なぜか。といわれたら、ただ単に《興味があったから》だろう
夜々は、他のものとは違う。特殊な記憶≠持った者だった
それは、この世界の知識。
この世界の《未来》
別に、未来予知能力や千里眼なんて持ち合わせていない。
ただ、知っていた。覚えていた。
遠い未来の・・・違う世界。
そのときの記憶はもう曖昧なものになっているが、《ここの未来》のことは鮮明に分かる
もしかしたら、あの百鬼夜行はぬらりひょん
のものかもしれない
夜々は、羽衣狐からもらった大事なお面をつけてそこへと向かった
『おぉ・・・・・』
一言で言えば、すごい。
一人ひとりの強さもあるが、連携がうまい
信頼関係が深い
次々に相手が倒れてゆく
それに・・・あの大将。ぬらりひょん。あれは強い。
『お狐様に差し出したら喜んでくれるだろうか・・・』
でも、強いといっても特別な力があるわけでもないし・・・・
というより、肝を取る前に殺られそう。←
「わしは取って食ったりせんよ。生き胆信仰なぞしておらんからな」
ん?ということは。
『じゃぁ、その生き胆。貰っていいんだね。』
いつの間にか夜々は地面に座り込んでしまっている女と赤子の隣に移動していた
百鬼夜行も、突然の夜々の登場に驚きながらも
大将を守るようにして臨戦態勢に入った
「ほぅ・・・さっきからあった気配はあんたのかぃ?」
気づいてたんだね
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