イナGO

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1年、2年、車椅子での生活に慣れていく。
これから一生を共にすることになったのだから難しいのは最初だけだった
「さすが小春だな」
「バカにしてるの?」
本当に感心して言っていると白竜は苦笑した。

「もう人の手なんか借りなくても大丈夫よ」
「風呂以外にもたまには人の世話にもなれよ。主に俺の」
そうね、たまにはお願いしよう。例えば、朝食に行く時だけ押してもらうとか

「2人ともおはよう」
私たちは訓練以外の行動のほとんど全てを共にしている。
それは専属のマネージャーであること以上に、白竜の選手生命を守りぬいた故の待遇だろうと思う。
勝手に来ちゃったわりに、周りから受け入れられるのが早かったのは有り難いことだと思った。

こうして、朝食を食べに行けば2人と呼ばれる。
白竜、小春ではない。そんなさり気ないことも嬉しかった。
まるで2人で1つだと言われているような感覚。
「ニヤニヤするな」
「してない。」
しかめっ面を向けられてすかさず反論するのはこれが何時ものやりとりだから
顔の緩みを自覚しながら朝食を食べた。

訓練場に向かう白竜と別れる寸前に講習会の話を聞かれた
「牙山に呼ばれていたのは講習会で、か」
そうよ
「マネージャーの講習会みたいよ」
「本当ならの小春行くべきは」

それ以上言わせない。
私が聞きたくないの知ってるでしょう。
「じゃあ、私も後で」

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