イナGO

□エピローグ
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シュウSied

「ちょっと遅くなっちゃったかな。でも、問題はないよ」
実体化してみて不便な体の重さを痛感した。

「疲れたかい?」
聞けば風と共に
「シュウが大丈夫なら疲れてないはずよ」
と小春の声。
それもそうだ。
この体は今は僕の物で、小春には関係ない。
「私の体が欲しいのかと思ってたけど、まさか生命力だけとは」
「そうだろうね」
僕は笑ってしまった。
生命力を実体化の材料にする。
同意は前々からもらっていた

小春の望みはいつまでも白竜と共にあること。
それを叶えるには契約の内容を変えるか、運良く幽霊になるしかなかった。
契約を変えることは、ほぼ不可能。
確実だったのは僕が小春を幽霊にすること
小春が迷わずにそれを受け入れることをわかっていて持ちかけた僕は死神だと思う。

「シュウはホントに死神みたい」
僕の周りをスミレの花が飛び散る
「剣城、行っちゃったよ」
「またそうやって反らす!でも、それってシュウにはチャンスでしょ?」
「そうだね」

剣城が白竜に屈辱を与えたのならそれは好都合。
きっと良い糧になはず。

「もうすぐ会いに行くよ。白竜」
僕は急いで口を抑えたけど、もしかしたら(名前)が言ったのかもしれない。

白銀の指輪に誓うのは愛か、再会か
それを知るのは小春だけ

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