【好機】原作
□泣き虫ランボ
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家に帰ったら、牛柄の小さい男の子がいて、その子は眉間にナイフが刺さったまま泣いていて、どこからバズーカを出して自分に向けて撃った。
「……何、コレ」
「ね、姉ちゃん!?」
「お帰りだぞ、柚希」
「ただいま」
「冷静ーーーー!!?」
いや、状況が分からないのに騒げと言う方が無理。
「やれやれ。どうやら10年バズーカで10年前に呼び出されちまったみてーだな」
煙が晴れ、そこから現れたのは1人の少年。
「お久しぶり、若きボンゴレ10代目」
「このヒト………え?」
「10年前の自分が世話になってます。泣き虫だったランボです」
10年バズーカと言えば、5分間未来の自分と入れ替わることの出来るボヴィーノの武器だっけ。
「!」
ランボ(15)と目が合うと、ランボ(15)は驚いたように目を見開いた。
「あ、貴女は若き柚希さん!!」
「……」
若きって言われるの、嫌だな。
未来の自分が老けてるみたい。
「ね、姉ちゃんのことも知ってるんだ」
「当たり前ですよ。柚希さんは今や、会うことが出来ればラッキーと言われるほど、希少な人なんですから」
「?どういう意味」
「そのままの意味です。貴女はボンゴレではなく“あそこ”に属していますし、そもそもイタリアにはいませんから」
「あそこ?あそこって何だよ、ランボ」
ランボの言う“あそこ”は私にはすぐにわかり、目線だけで言うなと訴えると、若干ランボは青くなりながら頷いた。
そして私から目を逸らし、リボーンに向ける。