好機逸すべからず 番外編

□とある神の独白
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始めまして、だな。

俺は沢田柚希をこの世界に送り込んだ、いわゆる神ってやつだ。
沢田柚希の元の世界…つまり前世でのあの日あの時の交通事故だが、実はあれは仕組まれていた音だったんだ。

沢田柚希を殺したのは、俺の同僚で若干中二病を患わせている奴だ。
アイツは死ぬ予定ではない人間をどんどん殺して別の世界に送り込んでやがる。
魂を一度自分の元に呼び寄せて願いを叶えてから、だ。

沢田柚希は前世では“天才”ともてはやされていた。
だから俺も何かと気にかけていた。

沢田柚希1が死んだと聞いた時、俺はすぐにアイツの仕業だと分かった。
アイツの先回りをして沢田柚希の魂を回収して転生させた。
その時、転生先が転生先だから銭湯の猟区を少しつけたやったが、他には何も弄ってはない。

髪が人間界に干渉するのはあまりよくないと言うのが俺の持論だからな。

沢田柚希が初めて人を殺したのは3歳ぐらいだったか…
誘拐されかけ、防衛本能からか誘拐犯を総て殺していた。
前世の記憶を持ったまま転生したからか沢田柚希は罪悪感や負の感情に押しつぶされそうになっていた。
その沢田柚希を見ているのは正直辛く、手を差し伸べてやりたくなった。

そんな沢田柚希を救ったのは、ボンゴレT世の時代から生きている爺。

いや、マジであの爺何もんだ?

あの爺は沢田柚希に生の重さを語った。
それを聞いて沢田柚希が何を思ったかは知らない。
だが、目には強い意志が宿っていた。

それからというもの、沢田柚希は修行を重ねに重ね、≪裏世界≫でも一目置かれる存在になっていた。
頭良し、容姿良し、性格良し(?)、戦闘力もある。
人との繋がりを広げていく沢田柚希の姿を見ているのは楽しかった。
傷付いている姿は見たくなかったが、成長には必要なもんだから助けなかった。

 
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