【好機】原作

□知ってる子たちと知らない子
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リボーンが来てから、綱吉は少しずつ変わっていっている。
勿論本質は変わらないままだけど、いい方向に、確実に。


綱吉の話によると、2人、新たに友達が出来たらしい。
ボンゴレから派遣されたスモーキン・ボムこと獄寺隼人と、
並中野球部エースこと山本武。

原作通りの出会い方だったらしく、グチグチ文句を言いながらも、顔は嬉し用に緩んでいた。


「ただいまー」


「「「お邪魔します」」」


綱吉が帰って来て、その綱吉の他に3人の声が聞こえてくる。


「あ、姉ちゃんただいま」


「お帰り。その子たちは?」


綱吉の後ろにいる3人を観て聴くと、真っ先に自称右腕くんが自己紹介してくれた。


「獄寺隼人です!よろしくお願いします!!10代目のお姉さま!!」


「隼人くんね。よろしく」


「はい!!」


うん、何でだろう。
隼人くんに犬耳と尻尾が見える。


「ははっ、獄寺は相変わらず面白いのなー。どもっ、山本武っす」


「武くんね。武くんって、あの竹寿司のとこの?」


「そうっす」


「よく行かせてもらってるよ。お父さんによろしく言っておいてね」


武くんに普通に好青年だ。


「は、初めまして!ツナのお姉さん。あたし、ツナの幼馴染みの夢川心愛っていいます」


「そう、君が…。綱吉からよく話は聞いてるよ。いつも綱吉がお世話になってるらしいね」


「いえ!幼馴染みですから!!」


私と同じイレギュラー。
多分心愛ちゃんは私と違って原作知識はないと思う。
私も、原作知識とは言っても亜紀が言ってたのを聞いてたぐらいだから詳しくは知らないし。
読心術使っても何も出てこなかったから大丈夫だとは思うけれど…


「じゃあ、改めて。私は綱吉の姉の沢田柚希。普通に柚希って呼んでくれて構わないよ。ゆっくりしていってね」


手を振って再びパソコンに目を向ける。
重要な書類とかは並盛にあるマンションでやってはいるけど、それほど重要でないやつはここでやっている。
でないと間に合わない。

綱吉達の気配が2階に行ったのを確認して、電話を掛ける。


「あ、もしもし?ちょっと頼みたい事があるんだけど。え?珍しいって?私だって忙しいの。ちょっと……夢川心愛って子の身辺、調べてくれる?」


心愛ちゃんに何もなくても、周りがそうなら少し警戒しないといけない。
もし私の知り合いなら、黙ってもらえれるように“話し合い”をしないといけないし。


「うん、うん。分かった。今度の同窓会には出るから。じゃあね、円」


電話を切って天井を見上げる。
円のオフラインでの情報収集力は私も目を見張るものだから大丈夫だとは思うし、“あのこ”も円についてるから大丈夫だとは思うけど、ボンゴレには嗅ぎつかれないように連絡でもしておこう。

手短にメールを打って送信し、パソコンに目を向けると、さらに仕事が増えていた。
それは直からのものだけじゃなくて、私の友人や友達からの仕事も含まれていて……


「とりあえず、一回絞めるか、アイツら」


私に頼り過ぎだ。


 
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