【好機】原作

□問7
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夏休みに入ったってのに、綱吉は補習三昧の日々を送っていた。
ちゃんと勉強しない方が悪いよね、本当。


今日は宿題が出たみたいで、この家で補習仲間の武くんと頭の良い隼人く、そして心愛ちゃんが来た。
2階の綱吉の部屋で最初の方は静かにやってたけど、途中から何やら隼人くんの怒鳴り声が聞こえてきた。


何だろうなーとか思いながら私は必死にパソコンで仕事を消費していく。
期限、もうちょとで来るんだよね。
計画もなしにやってたから予想以上に仕事片付いていなかった。


もう、暫くあっちで過ごして終わるまで頑張ろうかな。
そうしよう。


「お邪魔しまーす」


そう心に決めた時に、1人の女の子が入ってきた。


「いらっしゃい。綱吉の友達かな?」


一応声をかけると、その子は私を見て


「ビュ、ビューティフルです!!」


と叫んだ。
というか、発音よくないな。


「はひっ!ハルは三浦ハルって言います!!ビューティーなお姉さんの名前を聞かせてください!!」


「ビューティー?私は沢田柚希。綱吉の姉だよ」


「ツナさんのお姉さんでしたか!!は、ハルはツナさんと将来を誓い合った仲でして……」


照れくさそうに頬を染めるハルちゃんは可愛いけど、きっと将来は誓い合ってないよね?
この間綱吉が言ってた綱吉を殴った子だよね?


色々ツッコミたかったけど、本当に時間が無いのでスルーすることに。


「綱吉は2階にいるから。行っていいよ」


「はひっ!ありがとうございます!!」


2階に上がって行ったハルちゃん。
ハルちゃんの制服って、確か名門校の制服だったような気がするなぁ…

何て思いながらコーヒーを淹れていると、次はドダダダと隼人くんが物凄い勢いで降りてきた。
そして玄関に向かったかと思うと、バタアンッとこれまた勢いよく扉を閉め、鍵を閉め、チェーンまで引いた。

どうやらビアンキが来たからあんな反応だったらしい。


うぎゃああああっ!!


無駄な努力だったみたいだね、ご苦労様。



 
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