【好機】原作2
□パーティー
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朝リビングに行くと、ランチアという男がいた。
「……」
「ランチアだ。よろしく頼む」
「綱吉の姉の沢田柚希。よろしく」
ランボやフゥ太くん、イーピンちゃんがランチアさんに大分懐いていた。
本質的にはいい人なんだろう。
「昨日の…」
「はい?」
「あの女性は…」
「………あぁ、潤ちゃん。哀川潤って言って、≪人類最強の請負人≫」
もしかしたらランチアさんもどこかで会うかもしれない。
リボーンの話を聞いた所、色んな所に旅に出てるらしいし。
「そんな事より……」
「ランチアさん!!」
綱吉が起きてきたので、この話はまた今度にしよう。
会う事があれば、だけれども。
「パーティー?」
「昨日何があったかもう忘れちゃったの?おめでたいことあったでしょ?」
「え!!昨日って……!!」
指輪争奪戦の事だと思っているのか、綱吉は少し顔色を悪くする。
けどお母さんが言っているのは、
「ランボ君が退院したでしょ?」
ランボの事を言っている。
「柚希も行くぞ」
「はあ?」
「え?来ないの?姉ちゃん」
「……はあ〜。分かってる?私は一応ヴァリアー側の人間。いうなれば敵だったんだよ?」
「そう……だけどさ」
押し黙ってしまった綱吉に、聞きたい事があったことを思い出し、今回だけはいいかと思ってもう一度深くため息を吐く。
「今回だけだよ」
そう言うと綱吉はパッと表情を明るくさせた。