【好機】原作2
□終わり
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最後の最後はやはり白蘭の敗北。
これで白蘭の脅威は去った。
が、私の方はまだ去っていないようです。
「で?お前はまた性懲りもなくアイツらに手を貸した、と?」
「ま、まあ結果的にはそうなるかな」
あの後全てを見届けて帰ると、物凄く不機嫌な軋識が私を出迎えてくれた。
そしてずっと尋問中。
「………はあ」
「うっ…」
呆れたようなため息を吐かれ、いたたまれなくて小さくなる。
「柚希、こっち来い」
軋識は隣を叩き、私に座るように促す。
「俺はもうアイツらと関わってほしくない」
「…うん」
「関わっていればお前は傷付く。現に今もそうだ」
サラリと頭を撫でられ、軋識の方を見ると辛そうな目をしていた。
こんな目にさせたのは私。
「………ごめん」
「謝ってほしいわけじゃない。傷付いて欲しくないだけだ」
「分かって、たんだけどね。アイツらが自己中ばっかって事は。それでも、弟だったからなぁ…」
信じてたいんだろうな、結局は。
力の使い方をこの時代の綱吉は間違った。
だから、10年前の綱吉に忠告する事でこの未来が変わるんじゃないかって、思った。
「……軋識、大好き」
「あぁ、愛してる」