【好機】原作2
□転校生
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この間の地震から数日。
並盛中では集団転校生を迎えることになっていた。
「至門……か」
「?何か知ってるの?柚希さん」
「ん?んー、いや、知らない」
ただ引っ掛かる。
今朝9代目から継承式の件について連絡が来たってリボーンが言ってたし、何か引っかかる。
確かに地震がまた起きるかもしれないから転校してくるのはおかしくないけど、並盛中学より近い中学があったはずなんだ。
「……調べる、か」
ガラッ
突然応接室の扉が開く。
「失礼!あなたが並盛中風紀委員長雲雀恭弥」
「!誰?君?」
「至門中学3年、鈴木アーデルハイト。これよりこの応接室は粛清委員会に明け渡してもらいます」
現れたのは至門中学から転校してきた鈴木さん。
鈴木さんの腕には“粛清”と書かれた腕章がしてある。
それにしても、明け渡してもらうとは大きく出たな〜
恭弥に対してこんな口きく人もうほとんどいないし、ちょっと新鮮。
「粛清委員会?」
「ええ。これからこの学校の治安は並中の風紀委員会ではなく、至門中の粛清委員会が守ります」
「ふうん。面白いけど…それには全委員会の許可と、柚希さんの許可が必要になるな」
「柚希さんというのが誰かは知りませんが、委員会の許可は取りました」
鈴木さんがポケットから出したのは、風紀委員以外の委員会からの誓約書。
“我々は粛清委員会の設置を認め応接室を委員会に明け渡すことを誓います”と書かれてあり、各委員会の名前と血判が押してある。
「力ずくで」
「ワオ」
ニヤリと口角を上げる恭弥。
「僕がその申し出を断っても、君は認めそうにないね」
「当然です。力ずくで納得してもらいます」
今にも戦闘が始まってしまいそうな2人。
ここで闘われても迷惑なので、パンッと手を打つ。
「ストップ」